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衝撃的な選挙結果-自民支持という有権者の誤り [社会を考える]

小選挙区制の短所
 小選挙区制の短所は候補者が小物になり,選挙の資金が多額になり,選挙についての買収が生じやすい,死票が多く生じて民意が反映されにくいということである。

 ひとつひとつ説明すると,政党は小選挙区では,全国の選挙区に多くの候補者を立てなければならない。選挙区の数は中選挙区に比べてずっと多い。世の中に「選挙に出たい」という人は多いが,そういう人たちがどれも候補者にふさわしいかどうかは別問題である。政党が候補者を立てるときは小選挙区では多少人格的にまずくても,政治の実績がなくても立てなければ間に合わない。したがって,候補者が小物になってしまうのである。 

 また多数の候補者が出馬するので,選挙の資金が多額になる。政治資金を多く集められる政党が有利である。

 また小選挙区は中選挙区に比べて対象地域が2-3分の1に過ぎない。この狭い対象地域の有権者の数はとても少ない。したがって,対立候補との戦いは接戦になる。1票の価値は非常に高い。したがって,候補者はどうしても“お金で何とかならないか”と思ってしまう。買収が生じやすい。

 小選挙区で当選する候補者が1人である。中選挙区では2-3人である。すなわち,小選挙区では1番しか当選しない。中選挙区では2番以下でも当選することができる。小選挙区では2番(次点)となった候補に入った票は民意を反映するかというとまったく反映しない。これを死票という。小選挙区では死票が大量に生じるのである。

自民を支持した有権者を批判する
 9月11日の衆院選挙は小泉純一郎首相が衆院解散をした根拠そのものが疑問である。参院で郵政民営化についての法案が否決になったことを受けて,衆院を解散するのはどういうことか? ファシズムといっていいような強権の発動である。憲法7条による衆院解散権の濫用である。選挙には多額の国費が費やされる。小泉首相は責任を取るべきである。

 また自民が単独過半数に達した。これは私にとって,衝撃的な選挙結果である。これまで述べてきた小選挙区の短所を割り引いたとしても,選挙民は自民を支持したのは事実である。選挙民は誤った。これは間違いであることが,後々分かるだろう。有権者は後に大きく後悔するのではないか。私は自民を支持した有権者を批判する。

小泉政権の正体
 小泉政権は米国追従,官僚・財界主導であることは明らかである。たとえば憲法9条2項に違反して,戦闘が続くイラクに自衛隊を派兵し,駐留させている。イラクで生じていることはまったく報道されていない。

 郵政民営化というのは,1,300兆円ある郵便貯金・簡易保険の資金が実は1,300兆円の赤字であることをごまかすためである。郵便局は庶民から集めた郵便貯金・簡易保険の1,300兆円を政府に貸し付けている。貸し付けているのだが,政府はそれを返済せずに戻って来ないのだ。

 政府はこれを活用して,ダム,高速道路,空港,原子力発電所など巨大事業に使ってしまった。どの事業も見通しが甘く,ゼネコンを潤しただけで,巨大な自然破壊をした。庶民の郵便貯金や簡易保険を勝手にこういうものに使ってしまうことを「財政投融資」という。日本の一般予算は70兆円に過ぎないから,こうしたウラ予算のような財政投融資については,闇の中である。

 少なくともはっきりしていることは,庶民の一部でも郵便貯金・簡易保険を解約したいと郵便局にいくと,郵便局は残高がほぼゼロなので,支払いができない。それは貸した郵便局の責任ではなく,借りて返済しない政府の責任なのである。あえて皮肉るならば「郵便局を民営化すべき」なのではなく,「小泉首相を民営化すべき」なのである。

 労働者の権利も鎮圧されつつある。労働基準法18条の2に「解雇は,客観的に合理的な理由を欠き,社会通念上相当であると認められない場合は,その権利を濫用したものとして,無効である」という条文があるが,財界は労働者をリストラしたくてたまらないので,「解雇は自由である」とこの労基法18条の2を改悪しようとした。労組の反対でようやく撤回されたが,小泉政権は財界を後押しした。もし「解雇が自由」ならば日本の労働者の権利はほとんどなくなる。奴隷の国になるだろう。私は小泉首相のこういった方針に強い反発を覚える。

ファシズム到来を危ぶむ
 以上のように小泉政権というのはさまざまな反庶民的な政策を実行しており,また反民主主義的である。このような事実を選挙民は今回の選挙で見抜いていないようである。

 周り巡って困るのは実は庶民だったり,社会的弱者であったりする有権者なのである。私は日本の有権者に失望する。有権者自身が選挙民の首を絞めている。その先はファシズムなのである。

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