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旧営団技術者の論文を見つける [日比谷線事故]

 私は5年前の日比谷線事故に遭遇したこともあって,同事故とJR福知山線事故に関心を持っている。死者数は違うものの,どちらの事故も急カーブでの脱線が原因の大事故である。

 日比谷線事故の後,前の年に鉄道技術専門誌に同事故を予測していたかのような論文が掲載されていたという読売新聞の記事があった。

 調べてみると,その鉄道技術専門誌は社団法人日本鉄道車両機械技術協会が発行する「R&M」という月刊誌の1999年1月号であった。日比谷線事故は翌年2000年3月発生だから,前の年に発表されたものになる。新聞記事になったのは同号に掲載されている「営団地下鉄 車両踏面損傷の現状と滑走メカニズムの研究」というタイトルの論文らしい。きょうはそれを国会図書館で閲覧しに行った。

 私が理解できた範囲で論文の概要を説明すると次のようになる。鉄道の最後尾の車両の車輪は,滑走しやすいことが原因で,車輪が損傷しやすい。鉄道会社としては損傷した車輪を取り替えるのは面倒である。そこで,滑走の原因を調べるために,実際の車両(日比谷線車両?)でデータを取ってみた。滑走は駅(中目黒駅?)の手前の急カーブ(日比谷線脱線現場?)で最後尾車両に生じる。原因としてはカーブであること,駅手前で低速であること,輪重量のアンバランスがあることなどである。別に実験車両を作って実験してみると,滑走の前兆現象として輪軸ねじり振動というものが生じている。

 ここで私は上の「輪重量のアンバランス」と「輪軸ねじり振動」という2つの概念が理解できなかった。鉄道技術の用語集を調べて勉強中である。

 この論文を読んでちょっと驚いたのは調査した現場(事故現場?)で,列車の車輪が滑走するという事実である。車両には1両当たり,4軸(合計8個)の車輪が付いているが,3軸の車輪が動いているのに,1軸の車輪が止まっている(滑走している)のである。列車は動いているのに,1軸の車輪だけをズズッーーと引きずっている状態のようだ。カーブで,それも最後尾の車両が,ズズッーーと車輪を引きずったら脱線するのではないかと思えるのだが,どうなのだろうか? 

 論文を読んでも分からない概念が多いので,いろいろと参考文献を調べなくてはいけないだろう。

 川島令三『なぜ福知山線脱線事故は起こったのか』という本が新刊書コーナーにあったので買ってきた。一読したが内容を十分に理解できないのでよく読む必要があるだろう。

なぜ福知山線脱線事故は起こったのか

なぜ福知山線脱線事故は起こったのか

  • 作者: 川島 令三
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 2005/08
  • メディア: 単行本

 インターネットで検索すると,JR福知山線沿線の住民が「いつか福知山線は事故を起こす」と事故前に考えていたらしい。沿線住民は鉄道についての専門家ではないから,ただ何となく不吉な感じがしたり,不安に思ったりしたのだろう。この本には事故の2か月ほど前から事故現場で急加速,急ブレーキ,カーブでのスピードの出し過ぎなどが相次いでいたという情報が掲載されている。沿線住民が不安に思ったのはこのことなのかもしれない。

 


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