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脳 [自分の体は自分で守れ]

【大脳皮質と身体の感覚】
 大脳皮質の表面は,身体の感覚を担当するという。このうち,手指や口唇の感覚を担当する大脳の部分は,他の身体の感覚を担当する大脳の部分に比べて不釣合いに大きいという。人間が他の動物と異なる点は,道具を使ったり言葉を操ったりすることだそうだが,道具は手指を用いて作り,言葉は口唇で発する。手指や口唇の感覚が大脳皮質の表面に占める割合が大きいのは,進化の過程で人間が獲得した脳の特徴だといえるかもしれない。

 手指や口唇に刺激を与えると,大脳も活性化する。よくモノを口の中で噛んだり,笑ったり,手指で作業をすることが,脳の機能低下を防ぐことはよく知られている。寺などでは別に面白い話があるわけではないのに,取りあえず楽しそうに笑う「空笑い」などという修行があるそうだが,これは脳を刺激するためである。

【脳の睡眠と覚醒】
 脳には覚醒(目覚めている)と睡眠(眠っている)の2つの状態があることが特徴である。なぜ脳は睡眠を必要とするのかについては,現在の医学ではまだよく分かっていない。ただ睡眠を奪うと,実験用のハツカネズミなどは次第に体温が低下して,最終的には脳出血で死んでしまうという。人間については危険過ぎて実験することができない。分かっている点は,睡眠は脳にとって生死が関係するほど必要なものということだ。このハツカネズミの断眠実験は何となく日本のサラリーマンの過労死を想像させられて,物悲しい。

 人間の脳が睡眠の状態から覚醒の状態にするためには,目に光を入れることが必要である。徹夜した翌朝などは夜中よりもずっと眠いはずなのに,かえって頭が冴えてくる状態になるのは,これは朝陽が目の中に入り,脳を覚醒の状態にするからである。研究からは,光によって覚醒の状態に移る遺伝子は,体温を調節するものなど100以上あるという。

 脳の睡眠と覚醒のリズムは,おおよそ1日の周期を持っており,生物時計として知られている。きっちり24時間ではなく,おおよそ24時間なので,概日リズムとも言われる。そのため,生物時計は毎日,少しずれるので,1日に1度,生物時計を地球に合わせてリセットする必要がある。朝陽を利用するのである。

 朝型生活をしていた人が,夜型を強制されたり,徹夜をする生活を続けると,体の調子が悪くなることがある。これについていろいろと研究がなされたが,内臓など体の奥の方が低体温状態になることが原因として挙げられる。体温を上昇させる遺伝子が覚醒の状態になっていないのである。

 これは「概日リズム障害」という病気である。治療法としては朝に十分な量の光を入れ,午後9時以降はテレビやパソコンの光を目に入れないことである。現在の脳医学では,概日リズム障害が肥満や学力低下などと関係があることが指摘されている。  

脳のなかの幽霊

脳のなかの幽霊

  • 作者: V.S. ラマチャンドラン, サンドラ ブレイクスリー
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1999/08
  • メディア: 単行本


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